11月15日、中国の習近平国家主席は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議のために訪問中のペルーで、日本の石破茂首相および韓国の尹錫悦大統領と相次いで会談を行った。この会談では、二国間関係の改善や経済・貿易分野での協力強化に向けた意欲を示し、中国としての積極的な姿勢を表明した。背景には、対中強硬姿勢を公言するドナルド・トランプ次期米大統領の就任を控え、近隣諸国との関係改善を目指す狙いがあると見られている。
習近平主席は石破首相との会談で、「石破首相は就任後、中日戦略的互恵関係を推進すると語られた。この意向を称賛したい」と述べ、日本との関係強化に前向きな姿勢を示した。また、会談では中国が一時停止していた日本産水産物の輸入再開に向けた合意を確認。さらに、中国国内で発生した日本人男児襲撃事件に関する懸念については、日本人の「安全確保」を約束する姿勢を示し、日本側への一定の配慮を見せた。
一方、韓国の尹錫悦大統領との会談では、中韓自由貿易協定(FTA)の推進に関して一致した。また、尹氏が訪中する計画や、2025年秋に韓国の慶州で開催予定のAPEC首脳会議に合わせて習主席が訪韓することを相互に招請するなど、今後の交流強化のための具体的な話し合いが行われた。
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中韓関係は、2017年の在韓米軍への迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備問題を契機に冷え込み、中国が韓国に対して経済的な報復措置を取るなど緊張が続いていた。さらに、尹氏による台湾情勢に関する発言や、日米と連携を強化する韓国の動きについて、中国側は神経をとがらせていた。しかし、今回の会談は2022年11月以来約2年ぶりの直接会談となり、両国間で関係改善の兆しが見えつつある。
一方、アメリカでは来年1月にトランプ氏が大統領に就任する予定で、同氏は対中追加関税の引き上げや、全世界からの輸入品に対する10~20%の関税導入を主張している。このような対中政策の厳しさを前に、習主席は長期間冷え込んでいた日韓両国との関係を再構築することで、トランプ氏に対抗するための足場を固めたい考えと見られる。
これら一連の会談を通じて、中国は地域内の連携を強化し、新たな国際秩序への適応を模索していることが明らかとなった。日韓両国もまた、中国との関係改善を図ることで、米中間でのバランスを保つための外交努力を進めていると言えるだろう。
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