米司法省と複数の州当局は20日、米アルファベット傘下のグーグルがオンライン検索市場で90％近いシェアを握っているとして、反トラスト法（独占禁止法）違反を認定した連邦地裁の判決を受けて、グーグルのビジネス手法の是正を求める動きを示した。これには、特にインターネット閲覧ソフト「Google Chrome」の売却命令が含まれている。
コロンビア特別区連邦地裁のアミト・メータ判事は今年8月、グーグルがオンライン検索サービスおよび検索テキスト広告市場で反トラスト法に違反しているとの判断を下していた。これにより、グーグルは市場独占を維持するために不当な行為を行ってきたと認定された。
司法省と各州の反トラスト法執行担当者は、グーグルが「クローム」を売却すべきであると主張。スマホの基本ソフト「Android」の売却も望ましいとされているが、グーグルの反対が予想されるため、代替案として一連の制限を課す是正措置が提案された。
司法省は、「クローム」の分離・売却が、「グーグルの重要な検索アクセスポイント支配を恒久的に阻止し、多くのユーザーのネットの入り口であるブラウザーへのアクセス能力を競合する検索エンジンに与える」メリットがあると述べた。
さらに、司法省と各州は、潜在的なライバル企業が自社製品を改善するのに役立つよう、基礎となる「クリック＆クエリー（検索要求）」データと検索結果のライセンシングをグーグルに義務付ける案も示した。人工知能（AI）製品からのオプトアウト能力をウェブサイトに持たせること、広告主が掲載先をもっと管理できるようにすることも求めている。
メータ判事は来春の審理を経て、グーグルの違法行為によって失われた競争環境を回復するための是正策を決定する予定だ。
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